マイホーム購入で最も重要なのは、資金プランです。マイホームは、高額ですので、住宅ローンを組んで、長期にわたり返済することが一般的です。まず必要なのが頭金(自己資金)で、自己資金の調達可能額によって、購入できる物件価格も決まりますし、借入金額、毎月の返済額も決まります。ローンの返済方法によっても毎月の返済額は変わります。また忘れてならないのが、購入時の諸費用(一時金)や購入後の維持管理費や税金等です。
頭金はいくら必要なのでしょうか。一般的に民間金融機関は融資の限度額を担保物件の評価額の80%に設定しているケースが多いようです。頭金以外はローンに頼ることになりますが、一般的にはローンの返済能力に合わせた頭金が必要で、20%以上と思って資金計画を組むのがベターでしょう。
手持ちの自己資金が少ない場合、親や祖父母からの住宅取得資金贈与の特例(いわゆる住宅資金贈与制度)があります。1,500万円までは贈与税額が低くなっており、550万円まででしたら無税です。共有名義にすれば、夫婦ともに受けられますので、1,100万円までは無税です。
毎月のローン返済の家計に占める比率は大きなものです。ボーナス併用で毎月の支払いを減らすことができますが、ライフサイクルを考えてゆとりある返済が望ましいのは言うまでもありません。住宅ローンには公庫や年金、財形などの公的融資と銀行などの民間融資があります。基本的には公的資金が利用できる物件では、公的融資を優先し、不足分は民間の住宅ローンを利用することになります。年間返済額の目安はおおよそ年収の20~25%です。公庫などでも必要最低月収を毎月返済額の5倍以上と定めています。返済割合別に年収と返済額を示しておきますので参考にしてください。
(単位・円)※ボーナス払いは考慮していません。
負担割合 | 返済負担割合20% | 返済負担割合25% | 返済負担割合30% | |||
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年収 | 年額 | 月額 | 年額 | 月額 | 年額 | 月額 |
400万 | 80万 | 6.66万 | 100万 | 8.33万 | 120万 | 10万 |
500万 | 100万 | 8.33万 | 125万 | 10.41万 | 150万 | 12.5万 |
600万 | 120万 | 10万 | 150万 | 12.5万 | 180万 | 15万 |
700万 | 140万 | 11.66万 | 175万 | 14.58万 | 210万 | 17.5万 |
800万 | 160万 | 13.33万 | 200万 | 16.66万 | 240万 | 20万 |
900万 | 180万 | 15万 | 225万 | 18.75万 | 270万 | 22.5万 |
![]() ・元利均等返済
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![]() ・元金均等返済
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・固定金利型
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・変動金利型
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![]() ・繰り上げ返済
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住宅購入となると、とかく購入資金、住宅ローンに頭がいきがちですが、登記に関わる費用、ローンの手続きに関わる費用、税金、保険料などの費用もかかります。また、引っ越し費用、インテリア、家具、家電製品購入などの費用も計算しておく必要があります。さらに仲介物件では仲介手数料、中古住宅であれば、リフォーム費用等も念頭にいれておかなければなりません。一般に、新築住宅では購入価格の2~5%、中古住宅では5~10%が購入時の諸費用だといわれています。